まちクエスト 運営ブログ

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まちクエストキリ番インタビュー第6回

作成されたクエストが10,000個を超えました。作成されたユーザーの皆様はもちろん、発見していただくユーザーがいてこそ作りがいもあるわけで、まちクエストユーザーのみなさんのおかげです。本当にどうもありがとうございます。

さすがにこれは記念としてやっておかないと、ということで、約1年ぶりのキリ番インタビューです。

記念すべき10,000個目のクエストを作られたのはクエストメーカー累計ランキングで堂々2位の lamalama さん。10,000個目記念のインタビューに登場するユーザーとして非常にふさわしい方となりました。

- こんにちは、いつもクエストを作っていただきありがとうございます。累計ランキング2位の lamalama さんが10,000個目ということで、とてもふさわしい方に登場していただくことになりました。

いえいえ。

- 10,000 個目のクエストは「豊公園ユニバーサルトイレ」でした。

これは滋賀県の長浜に行った時のですね。仕事で行ったときに作ったものです。

秀吉が初めて築いたお城の地だそうなんですが、あまり周りにクエストがなかったので作りました。読み方が難しくて「ほうこうえん」というらしいんです。

- このクエストもそうですが、lamalama さんが作られたクエストにはトイレが多いですよね。なんでトイレなんですか?

自分の仕事と関係しているもので。。トイレの中に入っているものをつくっています。便器とか手洗いとかですかね。。家の中の設備一般なのですけど。

トイレのクエストはわりと現場で写真を撮り、フォトクエストとして作るのが多いです。他のクエストは、現地で写真を撮って、あとは家に帰って作るのが多いですね。

一つ目の理由がそれで、二つ目の理由というのもあって。まちクエストをやっていてトイレに行きたくなって、そんなときにトイレの場所がわかるといいかな、と思って。

ユニバーサルトイレにしている理由は(「ユニバーサルトイレ」のクエスト)、障害者の知人がいまして、いろいろなところにでかけたときに、車いすで入れるトイレの情報とか今はまだあまりないんです。ネットでユニバーサルトイレの場所がわかるというひとつのきっかけになればいいかなと思っていて、みかけたらなるべく作るようにしています。

普通のトイレはよっぽど面白い形とかでないと作りません。

- 写真クエストでないと作るのが難しそうですよね。

たとえば赤レンガ調といったように建物が面白ければいいのですが、なかなかそこまで面白いトイレというのもないのです。

- ユニバーサルトイレのクエストを作られているのは、なるほど、そういう理由があったのですね。

東京オリンピックとともにパラリンピックもありますから、ユニバーサルな都市にならなければいけないということで、ユニバーサルトイレは今後増えていきます。

まちクエストをみれば東京でユニバーサルトイレがどこにあるのかわかる目印になったら面白いかなと思っています。

- そういうサービスはないんですかね。トイレマップとか。

少しずつは出来始めているのかなとは思うのですけど、ユニバーサルトイレに特化したものがあるのかどうかはちょっとわからないです。

- まちクエストに参加された時期ときっかけを教えてください。

2014年の秋くらいじゃなかったかなあと思います。

痩せなければいけないという持病があって、その前はよく歩いていたんですが、歩くだけじゃつまらんよねえということになって、何かないかなと思って調べたらジオキャッシングをみつけました。始めてみたのですが、難しすぎてキャッシュを発見できないんですよ。私まだ0個なんです(笑)。

- そうですか。。誰かすでにやっている人に案内してもらったりとかだと、見つかって楽しいのですけどねえ。

いやあ、全然みつからなくて。それで別のを探してみようということになり、「地図」とか「散歩」というキーワードで探したら、「まちクエスト」を見つけました。これ面白いねと思って始めたんですよね。

そのころは愛知にいたので愛知で始めたのですが、あまり(まわりにクエストが)ないんですよね。

- はい、そうですね。すみません。。。

いえ、ないので、これは作らないといけないんだと思って、それで最初に作ったのがコーンスターチ工場の石臼のクエストでした。

一つ目を作るまでは敷居が高くて、でも作ってみたら意外と簡単だなあ、と思って。その後はずっと作り続けていました。

で、東京に移ってきたんですが、こっちに来たら結構たくさんあるなあと。とりあえず始めは解く方ばっかりでした。だんだん解くのがなくなってきて、これは作らないといけないんだと思ってまた作るようになりました。

東京以外の郊外に行こうということになり、小江戸と呼ばれているいくつかの地域をまずは制覇しようと思うようになりました。

週末のたびに行って歩きまわり、クエストのネタを集めて、家に帰ったら作るということをやっていました。

- 家でつくるのがメインなんですか?

そうですね。まちクエストがいいのは、解くのもいいんですが、作るときにいろいろと自分で調べるのが楽しいんですよ。その場で写真を撮りためて、家に帰っていろいろ調べるのが楽しい。自分のためにもなります。

昨日みつけちゃったのは、全日本草刈り選手権の碑、とかそういう変なのがみつかるのも面白い。

6年くらい続いたらしいんですが、地方大会もあって全国大会もあり、その記念碑が荒川の河川敷にあるのですね。

そういうのって、まちクエストをやるようになって、注意してみるようになったので気づく。そうでないと見過ごしがちなんですよね。

観光地に行っても、今までは行っていただけ。何となく行って帰ってきていただけだったのが、まちクエストのおかげで(ここクエストにならないかなあと)そういう目で見るようになって、その土地のことがわかる。調べるきっかけになるのがすごくいいなと思って、そういう風に活用させてもらっています。

- まさにその部分がまちクエストのポイントだと思っているので、そう言っていただけるととてもうれしいです。

発見するたび、作るたびに、新しい知識が自分の中に入ってくるのが楽しい。そういうことでずっと続いているのかなあと思っています。

- ありがとうございます。とてもうれしいコメントです。

- お使いの端末の機種は何ですか?

京セラのTORQUE(トルク)という端末を使っています。全天候型の端末なんです。

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登山もちょっとやっているので、落としても大丈夫、水にいれても大丈夫、外に持ち歩くのにいいのかなと思って使っています。でも、そろそろ買い換えようかなと思っているのですが、なかなか故障しないんです、丈夫過ぎて。

電池がへたってきてしまって。ずっと使っているからか電池の劣化が激しくて。いまは4つ電池を持ち歩いています。

エストの写真はカメラで撮っています。今日は持ってこなかったんですが、オリンパスのやっぱり全天候型のを重宝して使っています。

- どんなときにクエストを作るのが多いですか?

土日にわざわざ、でかけて作りにいきます。土曜日は郊外、日曜日は都内というパターンで決めています。

- 都内は、でも結構うまっていますよね。すでにたくさん作られていますよね。

そうなんです。でもまだまだ埋まっていないところも結構あります。やっぱり東京はすごいところだなと思います、見どころがいろいろあって。逆に郊外のネタがなくなってきている感じです。

郊外は電車で行き、観光案内所にまず行って、見所を一通り聞いて、レンタサイクルを借りたりしてまわります。

案内所の人とのコミュニケーションが面白い。それもすごくいいなと思います。これ(まちクエスト)がないとそんなことやらないですものね。

何しに来たんですか?って言われるので、まちクエストのことを説明するのですけれど、そいうときにまちクエストのサービスの紹介ができるチラシみたいなのが欲しいです。

- いままで作ったクエストでおすすめのクエスト、お気に入りのクエストはありますか?

大好きなのは「お化け煙突の実験」というクエストです。

足立区の工業地帯にあって、変わった配置で高さが違う煙突が昔立っていたそうで、観る方向によって重なったりして本数が変わるのでお化け煙突と言われていたらしいのです。

いまはもう取り壊されて土台だけが残っているらしいのですけれど、そのお化け煙突がミニチュアで体験できるようになっている。

なぜ気に入っているのかというと、小さい頃読んだ赤塚不二夫のアニメだと思うのですが、そこに登場していて、ずっとその記憶があって、いつか見てみたいなと思っていたんです。実際にそこに煙突があったという場所をみつけて、実験できるよ、ということですごく好きです。小さい時の思い出、イメージが実際にそこにあったという、とても印象深いクエストです。

- 小さいころの思い出もつまったクエストということですね。

ほかには、アベルメクチンの発見を記念した銅像というのがあって、実は発見した大村博士がノーベル賞を受賞される前に写真は撮影していたのです。

撮影したときはよく意味がわからなかったんですけれど、ノーベル賞受賞のニュースを聞いて、「あれ、どっかで聞いたことあるぞ」となって探してみたらみつかって、それで受賞後にクエストにしました。

- すごいですね。ノーベル賞受賞を予見されていたと言ってもいい。

なんとも言えず楽しかったのが「佐久島アートピクニック」のクエストラリーをつくったときでした。

- これはすごいですよね。ここに行けば一気にクエストをたくさん発見できる、まさに宝島ですね。

アートの島というと瀬戸内海にもあるんですけど、そこまで大きくはないんですが、それでも全部まわるにはそこそこ歩きます。この日は雨で、ザーザー降るなか作りました。

- 確かに写真をみると雨っぽいですね。

雨の日だったので、ほかに誰もまわっている人がいなくて。。でもそれがかえって良い雰囲気で良かったと言えたかもしれません。

そのあたりには大きな島が3つあって、船で10分から15分くらいで着きます。行けば観光地図をもらえて、そこにもクエストラリーの各ポイントは載っています。乗り物がないので歩かなければいけない、ちょっと大変かもしれません。

- ぜひチャレンジしてもらいたいクエストラリーのひとつですね。

最後のひとつ、「ぽ」というクエストです。

これ石像なんですが、この顔が「ぽ」って言っているんです。はじめ何だろうなって思って。クエストが密集している地域なんですが、まだ誰も作っていなかったのがうれしかったです。kawasanpo さん(ユーザー名が川散歩から来ているくらい川沿いのクエストを作成されることが多い)がまだ作っていなかったってのがうれしかったです。川沿いなのに。。よしよしまだ作られていないぞって思いました。

- クエストを作成するときに何か工夫されていることはありますか?

理想と現実というのがあって。理想というのは、問題にひねりがあって、解いたあとに「あー、なるほど」と思ってもらえるのが理想のクエスト。でも、ひねり過ぎちゃって、せっかくそこまで行ったのに問題に正解できないというのもいかんなあと思うのです。それで現実のほうにいって、探せばまあわかるという問題にしがちです。

 - うまくヒントがあるといいんですけどね。そのあたりのバランスが難しいですよね。

問題を作成するのが上手な人に講習会を開いて欲しいですね。数を数えるのも、多すぎるとねえ、ギブアップしちゃいます。数える系、足し算系とか、問題のパターンを分類すると面白いのかもしれませんね。

あと、5年後10年後でもたぶん変わらないだろうなあというクエストを作るように心がけています。

- クエストを作る楽しみって何ですか?

知識欲を満たしてくれるというのがいいですね。

発見してもらえると通知がくるんですけど、うれしいはうれしいですけど、もう最近は数が多すぎちゃって。

- はい、そうですよね、改善します。

あ、これか!というところ、こんなところ誰も来ないだろうっていうクエストが発見されると特にうれしいです。でも、地方のクエストはまだまだ作っても発見されない、ああいうのを解いてもらいたいです。

- 未踏のクエストを発見するモチベーションを作りたいなとは思っています。

でも、発見されたらそれはそれでちょっと残念だったりするのですけどね(笑)。

- 今後まちクエストに求めるものは?

いまのランキングだと、ずっとやってきた人が上位になるので、時間とランキングが比例しているので、新しい人のモチベーションがもっとあるといいんじゃないかなと思います。

たとえば愛知の人だったら、愛知から遠いクエストを発見するとポイントが高いとか、いろいろなカテゴリのランキングがあるといいんですかね。タグをうまく使うとかですかね。でも、あまり複雑にしすぎてもどうかなとは思いますけど。

登山が好きなんですが、山岳移動ランキングってのがあるんです。ありとあらゆるバリエーションでランキングがあって、誰でもどれかで一位になれる可能性があるってのがおもしろいんです。そんな風にいろいろなランキングがあるといいのかなあと思います。

- 最後に何か一言ありますか?

とにかく面白いので、散歩や地形、旅行、歴史とかそういうのに興味がある人にもっと広げたいです。まだ「まちクエスト」はそういう人たちには知られていないので、もっともっと広がるといいなと思っています。

歴史とか地形に興味を持つようになり、そういった本も買うようになりましたね。妻も興味を持つようになって、これクエストになりそうなんじゃない?といった写真を送ってくれるようになりました。

いろいろな人が、いろいろな楽しみ方ができるサービスですね。

- ありがとうございます。期待に応えられるよう、これからも頑張って開発、運用をおこなっていきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

インタビュアー: 石原 淳也(まちクエストを開発しています。健康にも良いサービスと言えるよう、運営者みずから体調管理に気をつけたいおっさんプログラマー

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