まちクエストキリ番インタビュー第4回
キリ番インタビュー第4回、今回は3000個目のクエストを作成された Geru さんにご登場いただきます。
実は私、キリ番インタビューには以前に一度、名前だけですが登場しているんです。megane さんのキリ番インタビューで、megane さんが作った秩父の「あの花オブジェ」というクエストの数え間違いをめぐってのコメントのやり取りが楽しかったというエピソードですが、その数え間違いをしたのが私なんです。
— そうなると2回目の登場なんですね。
— キリ番インタビューで必ず聞くことにしている質問からなんですが、まちクエストを始めたきっかけから教えてください。
(今回、インタビューの場所としてもお邪魔した)散歩かふぇ ちゃらぽこさんが主催する散歩会のときに「まちクエスト」があることを知りました。最初は様子見というか、実際にやり始めたわけではなかったのですが、その散歩会にも一緒に参加した cyberwonk さんが「まちクエスト」をやり始めて、クエストを発見したときのツイートなどを見ているうちに、自分も始めてみたという感じです。
もともとオリエンテーリング的なものが好きですし、それに加えてクイズの問題などを作るのも好きだったので、ツボにはまりました。
まちクエストを知ったのは昨年の11月、実際に始めたのは今年2月頃ですね。住んでいる場所の近く、川越にあるクエストをやったのがきっかけです。
— 使っている端末は何ですか?
iPhone 5を使っています。手が小さいので、iPhone 6に変えるかどうかは迷っているところです。
— まちクエストのときに他にも持ち歩いているものを見せていただけますか?いろいろ持ち歩いていますね。
GPS を使うアプリがいくつか並行してバックグラウンドで動いているので、iPhone の電池がすぐになくなってしまうんです。そのため、モバイルバッテリーは欠かせません。電池がなくなっちゃうとただの箱になっちゃうんで。。
基本的にスマホで撮った写真は使わないんですよ。デジカメで撮るようにしています。クエストを作るときも、カメラで写真を撮って、後で PC からアップロードしています。
そういえば、一度アプリから写真をアップロードしようとしたのですが、うまくできないときがあって。今は直っているのかなあ。。
— すみません、そういうバグがあったときもありました。今は直っています。
— 写真のアップロードの話がでましたが、では、どんなタイミングでクエストを作る時が多いですか?
大きく2つあって、まず一つ目は、ここにクエストがあったらいいなあと思ってねらって作る場合ですね。
キリ番となった香港のクエストも、前から作りたいなと思っていました。写真の看板に入る数字は、香港を知っている人ならすぐわかってしまうくらい有名で、数字が答えとなるまちクエストにふさわしいと思いました。
ふさわしいなと思って作る場合、あと二つ目は、たぶんほとんどの人がそうだと思うのですが、偶然見つけてこれ面白いなと思ってクエストにするパターンですね。
— 香港のクエスト、いいですね。海外のクエストはいくつかあるんですが、まだ発見されたクエストはないんですよ。発見される日が楽しみですよね。
写真そのものは14年くらい前に旅行したときに撮ったものです。仲間と行ったときに撮った写真で、タイトルが「オタクスポット」となってますが、そういうグッズが売っている場所なんです。
— 秋葉原みたいな?
秋葉原よりもカオスな感じですかね、もっと混沌としていて。中野ブロードウェイとかに近いかもしれません。それを一割二割狭くした感じです。
なんで海外のクエストがキリ番のクエストになったかという話なんですがね。まちクエストを始めたきっかけにもなった友人の cyberwonk さんが、ツイッターで「クエストの生産者たちが生産調整をしている」と発言していたんです。それを見て「なんのことだろう?」と思ったんですが、どうもキリ番が近くて皆がそれを踏みたがっていないということがわかったんです。
— いやあ、そうなんですよ。結構みんな避けるんですよね。こちらとしては早く踏んでもらいたいのに、あれ、何でしょうね w
中の人とかすでに踏んでいる人は避けているのかなあ、とは思いました。 まちクエストユーザー達のツイートを見ていたら、「あと2つ誰か作ってくれないかなあ」という発言に続いて「こんなタイミングでなかなか踏めない海外ものが来たりするんですよね」という会話があったんですね。ちょうど手持ちにいくつかあったので、「じゃあ作りましょう!」というノリで作ったのが香港のクエストなんです。
— なるほど、では狙ってキリ番を踏んだわけですね、ありがとうございます。キリ番が近づくと下書き状態のクエストが増えるんですよ。キリ番が過ぎるとそれがドドっと公開されるので急に増える。
日本人らしいというか、最後に残った唐揚げがなかなかなくならないみたいな感じですね。
— キリ番のシステム、そういう意味でどうなのかなあ、とは思ったりするんですが、まあそういうのも含めて楽しんでもらえるかなあと思ってしばらくは続けたいと思っています。
— 作成したクエストでお気に入りのものはありますか?エピソードとかあったら聞かせてください。
最初に作ったクエストですね。これがいまだに未踏なんですよね。入間基地の敷地内に設置されている機体を題材にしたクエストなんですが、敷地外の道路から確認できます。ただそういう状況なので夜間は発見するのが難しいかもしれないですね。
このクエストですが、作ってから何ヶ月かは未踏が続いていたんです。西武ドームのすぐそばなのでここを通る人はたくさんいるはずなんですよ。西武ドームでは野球の試合も、コンサートも行なわれている、数万人単位のイベントがおこなわれているのにずっと未踏が続いていたので、まちクエストやっている人少ないんだなあ、広めなきゃなあと思いました。
— はい、頑張ります w
— クエストをつくるときに気をつけていること、工夫していることってありますか?
ハンター、解く人が無駄足にならないようにということを心がけています。行ったけど解けなかった、わからなかったということがないように。
実際に自分が経験したことなのですが、クエストの場所に行ったらそこにイベントのステージができてしまっていて、発見できなかったことがあるんですね。まあ、でもそれをクエストを作る側があらかじめ想定するというのは難しいことだと思うんですけどね。
— なかなか難しいですが、僕の場合は、何十年となくなる可能性のない史跡とか案内板を題材にすることは多いです。
わからないですよね。忠犬ハチ公でさえ移動してしまいますからね。
— 確かに w まああまり気にし過ぎてしまうと作れなくなってしまいますから、コメント機能を使ったユーザーからの報告があったときに対応してもらえたらと思っています。
あとは誤字脱字を気をつける、当たり前かもしれませんが答えが間違っていないようにするとかですかね。
— 今後はどんなクエストを作っていきたいとお考えですか?
自分が住んでいるまわりにはまだクエストが少ないので作っていきたいですね。いい場所がいっぱいあるので。。最近、自転車に乗り始めたので、それでまわってやろうかなとは思っています。
— 自転車だと行動範囲が広がりますからね。
問題そのものは難しくなくて、行きさえすればすぐに答えられる、あくまでも辿り着くことがミッションなクエストというのも面白いんじゃないかと思っています。
いまあるクエストだと、富士山頂のクエストがそれにあたりますね。
— どちらかというとそのほうが探検という意味のクエストに近いかもしれませんね。
— では、ズバリ、そのクエストを作成する楽しみは何でしょう?
まちクエストに限らずクイズとか大好きなんですよ。作る方も解く方も。だいたいクイズが好きな人は作るのも好きですよ、きっと。それが答えですかね。
クイズ番組が好きなんです。「ソモサンセッパ」とか観ていましたし、昔の番組になってしまいますが「IQエンジン」という番組が好きでしたね。知識とかでなく頭の回転を求められるものが好きなんですね。
クイズ好きに加えて地理も大好きなので、その両方の要素を持っているまちクエストは大好物だったというわけです。
— そこまで言っていただけるとは、ありがとうございます!
— 他のユーザーが作ったクエストで印象に残っているクエストを教えてください。
やっぱり megane さんとやり取りがあったこのクエストが印象に残っています。
— ほかには印象に残っているクエストはありますか?クイズが好きということなのでひねった問題とか、難しいクエストはありました?
うーん、自分でも今後作っていきたいなとは思っていますが、まだあまりクイズとしての歯ごたえのあるクエストには出会ったことがないんですよね。もっと難しいのがあってもいいかなとは思っています。でもそれって、クエストを作るときに気をつけている「ハンター、解く人が無駄足にならないように」と矛盾しちゃうところがある。
なので、クエストの難易度を設定できるようにしてほしい、というのがあるんですよね。
— なるほど。難易度を設定できるようにしてほしいという要望は以前から多いです。作成する側が設定できるようにするべきか、発見する側が設定できるようにするべきなのか、あるいは両方なのかなど、実装する方法で迷ってはいるのですが、何らかの形で実現はさせたいです。
— 歯ごたえのあるクエストとしては、「上布田商栄会とブタが守った秘宝」、「調布クエスト - LiSe 封印の楔」のクエストラリーがオススメですよ。「ハロウィンクエスト2014」も手強い。
なんか代官山に面白そうなクエストラリーができたらしいですね。
— 「朝倉虎治郎邸連続事件」ですね。ポートピア殺人事件、ご存知ですか?それのパロディになっていてニヤリとさせられます。きっと気に入ってもらえると思います。
— まちクエストに今後期待する機能などありますか?
複数人で共同でラリーが作れたらいいなあと思います。例えば47都道府県庁をまわるラリーとかひとりではなかなか作れないですが、何人かでだったら作れますよね。
ラリー内のクエストがまとめて表示されたマップがあるとうれしいですね。クリアすべきクエストがひと目でわかるのでまわりやすくなる。
ラリーのコンプリートボーナスがあるといいなと思います。あーでもバランスが悪くなってしまうかなあ。。
— たとえばコンプリートしたラリーの数のランキングのように色々なランキングがあるといいのかもしれませんね。
ああ、なるほど。別枠でね。そうそう、ハンターのランキングではもう上位を狙うのは無理だけど、ラリーの早解きのランキングとかあったら上位を狙いたいなと思ったことがあります。
他にも例えば都道府県内で個人が競うことができるエリア別ランキングとか、あるいは、エリア内のユーザーで一致団結してエリア同士で競えるランキングも面白いかもしれません。「先々月は東京都のユーザグループが1位だったけど、先月は神奈川県民グループがトップだった」といった感じです。
自由に入力できる赤いタグの一覧が欲しいです。タグを付けるときに、似たようなタグがあればそれに合わせたいと思う時があるので。
Twitter でいう DM 機能が欲しいですね。ある特定の個人にだけメッセージを送りたいとき、「問題が間違っていますよ」という報告だったり「これこれこういうタグを一緒につけましょう」というやり取りをするときに使いたいですね。
— たくさんのアイデアを聞かせていただき、とても参考になりました。ひとつひとつ検討させていただきます。
あと、下書き保存していたクエストを公開したときに、公開した日付が考慮されていないため新着クエストに表示されないんですよね。
— 確かに、それはまずいですね。公開した日をそのクエストを作成した日として扱うようにすぐに修正します。(この原稿を書いている直後に修正しました。現在は下書きが最初に公開された日順に新着クエストを表示しています)
— 最後にまちクエストの他にいつも使っているアプリを教えていただけますか?
鬼ごっこレーダーという位置情報を使ったゲームを2年位やっています。これにまちクエストが加わってしまったので外出するときは大変です。
他に位置情報系だと
» 世界の霧
実際に歩いた軌跡の通りに霧が晴れていくという見せ方が面白い。
GPS ロガー系と言ったらいいんでしょうか、他に
» 僕の来た道
とかですね。GPS Recorder X は2年前くらいから使っています。行った場所をタップするとその場所にいた時刻、タイムスタンプが表示されるのが気に入っています。
最近自転車を始めたので自転車NAVITIMEも使っています。車が通れないような狭い道でも案内してくれるのが便利。
天気系だと、雨量をメッシュ状に空にマッピングして表示してくれる
» Go雨!探知機
とか実際に雨が降っている方向にカメラを向けると AR で雨雲を表示してくれる
» アメミル
などを使っています。
— すべてのアプリに「地図」が共通していますね。
そうなんです。地図が画面に表示されるだけでワクワクします。
— まちクエストキリ番インタビュー第4回目は Geru さんでした。
Geru さんの希望もあって今回は、「散歩かふぇちゃらぽこ」にお邪魔して、直接お会いしてお話をうかがいました。
お互いクイズと地図が好きということもあって、実際にはここには書ききれないほど話が多岐に渡り、楽しくインタビューさせていただきました。
「散歩かふぇちゃらぽこ」は、「散歩」がテーマのカフェ、ウォークイベントなどのパンフレット、散歩や歴史関連の書籍が本棚にずらっと並んでいます。
お店周辺の「初級編」または「上級編」のクエストラリーをコンプリートして来店すれば、いいことがあるかもしれません。
インタビュアー: 石原 淳也(東京在住のおっさんプログラマー、まちクエストキリ番インタビューシリーズではご希望があれば、皆さんから直接お話を伺います!)